今の乗用車は、AT車がほとんどになりました
ふつうAT車を運転する場合、右足でアクセルとブレーキの両方を操作しますが、ペダルを踏みかえる際に、アクセルもブレーキも踏まない「空白の時間」がちょっとだけ生まれます
しかし、右足でアクセルを踏み、左足でブレーキを踏むようにすると、この「空白の時間」をなくすことができます
私はこの「左足ブレーキ」を始めてから15年になりますが、実際に運転してみると「こっちのほうが安全だし、運転していて楽しいな」と感じるようになりました
そこで、左足ブレーキの良さを多くの人に知ってもらいたいと思い、今回記事を書くことにました
なお、「左足ブレーキ」は教習所では教えていないので、「誰にでもオススメ」という訳ではありませんが、興味がある方は試してみる価値はアリだと思います!
左足ブレーキのメリット
左足でブレーキを踏むようにすると、次にあげるようないろいろなメリットがあります
アクセルとブレーキの踏みまちがいを防止できる
左足ブレーキ最大のメリットは、「アクセルとブレーキの踏みまちがいを防止できる」ということです
「アクセルは右足」で「ブレーキは左足」と役割が分担されているので、踏みまちがいが起こらないというのが理由です
このことは、自動車評論家の徳大寺有恒さんが、著書「徳大寺有恒のクルマ運転術」の中で
左足ブレーキも訓練しておいたほうがいい
と、アクセルとブレーキの踏みまちがいを防ぐ手段として紹介しています
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ブレーキを踏むタイミングが早くなる
次に「ブレーキを踏むタイミングが早くなる」ことがあげられます
いつも左足をブレーキペダルの上に乗せているので、ブレーキを踏む時間が早くなり、「ブレーキが間に合わなかった」という事故の低減につながります
坂道発進が楽
急な坂道でAT車で発進をするとき、クルマが後退しないようにハンドブレーキを使っていると思います
坂道発進の手順としては普通
- ハンドブレーキを引く
- ブレーキからアクセルに踏みかえる
- ハンドブレーキを戻す
となりますが、左足ブレーキを使うと
- アクセルを踏みながらブレーキを離す
だけで、カンタンに坂道発進が出来てしまいます
とくに坂道発進を繰り返すような状況で、この方法は威力を発揮します
スムーズな走り
そして、もうひとつのメリットが「スムーズな走り」ができるということです
文章で説明するのは難しいので、図で説明してみます(※あくまでイメージです)

左足ブレーキのイメージ
アクセルもブレーキも踏まない「空白の時間」のギクシャク感が、なめらかになるといった感じです
「ふーん、それだけ?」と思うかも知れませんが、実際にやってみると、これがめちゃくちゃ気持ちがいいです!
「クルマと一体になって走る爽快感」といったらいいのでしょうか!
「AT車はMT車にくらべてつまらない」といった意見もありますが、左足ブレーキを使うことによって、MT車にはない運転の楽しさを味わうことが出来るようになります!
左足ブレーキのデメリット
ここまで左足ブレーキのメリットを取り上げましたが、今度はデメリットについて取り上げてみたいと思います
力の加減が難しい
左足ブレーキで、一番苦労するのが「力の加減」です
教習所では、クラッチを切るために、左足を床まで目いっぱい踏み込むように教えられますよね?!
左足で微妙なペダル操作をやったことがないので、慣れないうちは「ドン」と急ブレーキになってしまうのです
しかし、だんだん慣れてくると、右足と同じぐらいにスムーズに踏み込めるようになってきます
ただし個人差がありますので、練習してもスムーズなブレーキ操作ができない方にはおすすめできません
体勢が不自然
そもそもアクセルとブレーキは右足で操作できるよう、右足を伸ばした先に配置されています
ですから、左足でブレーキを踏むと、体勢がちょっと不自然な感じになります
私の場合はそこまで気になりませんでしたが、体勢がどうしても気になるという方にはおすすめできません
左足が疲れる
ブレーキを踏まないとき、左足はブレーキペダルの上にかるく乗せておくのですが、これがけっこう疲れます
かといって左足をベタッとブレーキペダルに載せると、ブレーキランプが点灯して、後続車への迷惑にもなります
ですから、左足の疲れがどうしても気になるような方にはおすすめできません
まとめ
さいごに、AT車の左足ブレーキについてまとめてみたいと思います
左足ブレーキのメリット
- アクセルとブレーキの踏みまちがいを防止できる
- ブレーキを踏むタイミングが早くなる
- 坂道発進が楽
- スムーズな走り
左足ブレーキのデメリット
- 力の加減が難しい
- 体勢が不自然
- 左足が疲れる
以上、AT車の左足ブレーキのメリットとデメリットを踏まえた上で、興味のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか
きっと、これまでにない快適さ、楽しさが味わえると思いますよ!