経理や会計の用語って、普段の生活にはあまりなじみがなくて、難しいというイメージがありませんか?
そんな用語のひとつとして、今回は「勘定科目」について説明したいと思います。
経理の初心者の方にも読みやすい内容にしてみましたので、気軽に読んでくださいね!
勘定科目とは
勘定科目という用語は、例えば会社で購買処理をするときなどに必ず出てくるので、比較的目にする機会は多いと思います。
勘定科目と書かれたところを見てみると、消耗品費とか交通費とか修繕費などといった科目が並んでいますよね。
勘定科目とは、事業を営む上でかかるさまざまな費用を細かく分類したものです。
経費を勘定科目ごとに細かく分類することで、何にどれだけお金を使ったかが明確になります。
勘定科目とその内容
勘定科目は数多くありますが、ここではよく使われる勘定科目と、その内容について紹介したいと思います。
科目 | 内容 |
売上高 | 商品や製品の販売、サービスで得たお金 |
雑収入 | 事業の売上高以外の収集 |
売上原価 | 商品や製品の販売、サービスを提供するために使ったお金 |
租税公課 | 固定資産税、自動車税、不動産所得税、印紙税など |
水道光熱費 | 事業で称した電気、ガス、水道料金など |
通信費 | 電話代、郵便料金、インターネット接続料金など |
荷造運賃 | 商品の梱包材料費(箱やテープ)、発送運賃など |
新聞図書代 | 事業の資料として購入した書籍・新聞代など |
接待交際費 | 取引先との飲食費、中元・歳暮代、慶弔見舞金など |
旅費交通費 | 電車・ バス・タクシー代、高速代、宿泊料金など |
会議費 | 会議や打ち合わせの場で出す弁当、茶菓子代など |
広告宣伝費 | 広告掲載料、名刺・チラシの製作費、ショーウィンドウの陳列装飾にかかった費用など |
消耗品費 | 事務用品、OA備品、オフィス家具、洗剤やトイレットペーパーなど |
地代家賃 | 事務所・店舗・倉庫の家賃、駐車場代、事業用に土地を借りた場合の地代など |
外注工賃 | 外部に注文して支払った加工賃など |
修繕費 | 店舗、乗用車、機械設備などの修理代など |
給料賃金 | 従業員への給与・賞与・手当・退職金など |
法定厚生費 | 従業員の社会保険料、労働保険料など |
損害保険費 | 商品や店舗などの各種損害保険料、労働保険料など |
減価償却費 | 建物や乗用車、設備機械など高額な資産の購入額を法定耐用で割り振った費用 |
利子割引料 | 金融機関からの借入金の利息、手形の割引料など |
リース料 | リース契約により支払う賃貸料 |
支払手数料 | 銀行の振込手数料や、売買契約の仲介者に支払う手数料など |
支払報酬 | 弁護士や税理士、司法書士など専門家に対する報酬 |
研修費 | 業務に必要なセミナーや研修への参加費用 |
建物 | 店舗や事務所、工場など事業のために所有する家屋 |
機械装置 | 工場などで使われる製造設備や機械 |
貸倒引当金 | 貸倒れに備えて経費に計上したもの |
未払金 | 事業で使った経費のうち決算時に未払いの経費 |
前受金 | 商品の引渡しやサービスなどを提供する前に受け取った代金 |
買掛金 | 仕入れ先から後払いで仕入れた代金未払い分 |
元入金 | 個人のお金から準備した開業資金や運転資金 |
事業主貸 | 個人事業主が事業用の現金・預金をプライベート用に使った場合 |
事業主借 | 個人事業主がプライベートの現金・預金を事業用に使った場合 |
雑費 | 事業にかかわるその他の費用 |

勘定科目の名前に決まりはあるの?
特に決まりはありません。家賃や交通費など、費用の目的や内容が分かればよいとされています。
こんな経費はどの勘定科目になる?
実際には経費をどの勘定科目に分類(=仕訳)すればいいか迷う場合があります。
そこで仕訳に迷うようなケースを紹介したいと思います。

自宅の一部を事務所として使用している場合はどうするの?
このような場合は自宅として使用する部分と事務所として使用する部分で按分計算を行い、事務所分のみを地代家賃として処理します。
例えば10万円の家賃を支払っていて、そのうち事業用スペースが40%を占める場合、10万円×0.4=4万円が事務所の地代家賃となります。

取引先と喫茶店で打ち合わせした時のコーヒー代は?
この場合、メインが打ち合わせですので「会議費」として処理します。